フィギュア男子 羽生結弦!オリンピック連覇66年ぶりの偉業に挑む!
- 2018.02.16
- フィギュアスケート

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連覇へ挑む
平昌五輪のフィギュアスケート男子で羽生結弦(ANA)が66年ぶりの五輪2連覇を狙う。
前回、連覇を達成したのは1948年サンモリッツ(スイス)大会、52年オスロ(ノルウェー)大会を制したディック・バトン(米)。以降、16大会も五輪連覇を達成した選手はいない。
66年前――。羽生はどんな時代に達成された偉業に挑むのだろうか。
66年前、フィギュア界は3回転ジャンプが珍しかった。米国フィギュアスケート協会の資料によると、バトンはオスロ五輪で主要国際大会などでは世界初となる3回転ループを成功させて金メダルに輝いた。
当時、朝刊は4ページしかなかった朝日新聞(東京版)も「トリップル・ループ・ジャンプ(空中で三回転するジャンプ)の新技術をみせて、前回のサンモリッツ大会に続いて連続優勝をとげた」と伝えている。
さらに、バトンはその前のサンモリッツ大会で、世界初(主要国際大会などで)のダブルアクセル(2回転半)を跳んで、金メダルを獲得している。
今、ダブルアクセルや3回転ループは日本の小学生でも跳ぶ。男子のトップ選手が金メダルを獲得するには、複数の4回転ジャンプを成功させないと難しい時代になった。
このオスロ大会は4競技22種目で、30カ国694人が参加した。終戦から7年後だった日本は36年のベルリン五輪以来、16年ぶりに五輪に復帰したが、この年の夏にヘルシンキ五輪が控えていたため、派遣費の調達が困難で日本選手団は選手と役員計18人の小所帯で編成された。
フィギュアスケートには誰も出場せず、スピードスケート男子500メートルの高林清高が6位入賞を果たしたのが最高成績だった。
長らく達成されていない偉業へ挑む
そんな時代の記録に挑戦する羽生は、2年前に世界初(国際スケート連盟公認の大会で)の4回転ループを成功させた。
3回転ループを初めて成功させて五輪を連覇したバトンと自分自身を重ね合わせ、「ループ成功者もすごくいい験担ぎがあって、そういったいい流れが自分にきているなって思い込んでいます」。16日、いよいよ羽生の平昌五輪が幕を開ける。
試練の4年越えた羽生結弦「気持ち全部出す」 きょう勝負のリンクへ
行くところ、メディアやファンが群がる。羽生結弦(23)=ANA=は世界レベルでのスター。
韓国の有力紙「朝鮮日報」は15日付の紙面で「江陵羽生特需」との見出しでフィーバーぶりを大きく報じた。江陵市では日本から1万人ものファンを見込んでいるという。大勢の警備員やスタッフが取り囲むさまはまさにVIPだ。
フィギュアスケート男子の頂上決戦は16日、ショートプログラム(SP)が行われ、熱戦の火蓋が切られる。「楽しさ、勝ちたいという気持ちを含めて全部出したい」。男子五輪連覇への期待が高まる中、羽生は自然体を貫き、本番に向け集中している。
前回のソチ五輪はわずか19歳で頂点に立った。仙台のリンクで練習中に発生した2011年3月の東日本大震災を乗り越えての栄冠だった。その後、SPとフリー、それぞれで世界歴代最高得点を3度塗り替えた。日本のエースは「絶対王者」の称号を手にするようになった。
順当ならば、五輪連覇は難しいものではなかったかもしれない。ところが、羽生にはこれでもかと試練が訪れた。五輪シーズン初戦の直前に右膝を負傷。
さらには、昨年11月、右足首靱帯(じんたい)の損傷。NHK杯の公式練習中のアクシデントだった。映像が何度もお茶の間に流れたが、「あのひねり方はまずい」と関係者が口をそろえたほどだった。
他にもソチ五輪からの4年間は、けがとの闘いでもあった。14年11月の中国杯ではフリー直前の6分間練習で中国選手と激しく衝突。頭部から流血し、包帯を巻いての強行出場で最後まで演じきった。
関係者によると、しばらくは氷上で近くを選手が滑るだけで怖さがよみがえったという。同年末の全日本選手権後は尿膜管遺残症で手術。
大会前から腹痛を訴え、欠場もやむを得ない状況で3連覇を飾った。翌シーズンの世界選手権前、左足甲の靱帯損傷。オフに予定されたアイスショーの出演は全てとりやめた。
実は、羽生にはある癖がある。一般的にはスケート靴を履く際、自らの足のサイズにぴったりとフィットさせる。ところが、羽生はつま先に数センチ隙間がある仕様を好むことだ。
ジャンプを踏み切る際、わざと靴の中で足がずれる感覚に慣れていたが、これだと、けがを生むリスクもはらむ。このため、五輪までの2シーズン、わずかずつ隙間を小さくした靴を履き、フィットした感覚に慣れることでリスクを軽減させてきた。
けがに見舞われた羽生は練習拠点のトロントで陸上でジャンプの感覚をつかむトレーニングを重ねてきた。平昌での12日からの公式練習は慎重に本数を限定してジャンプの練習を重ねる。集中力の高さから、失敗や転倒はほとんどなかった。手応えをつかんだ羽生は現地入り後、表情が明るく、自信が見て取れる。
「絶対王者」と呼ばれながら「もろさ」も同居するが、けがのたびにはい上がってきた不屈の精神も“武器”としてきた。ハイレベルの激戦とされる今五輪。勝負のリンクに上がる。
「羽生特需」に沸く江陵市 スケート見たさに主婦が65万円投入、地元焼肉店は大盛況!
フィギュアスケート会場がある韓国・江陵市に羽生結弦(ANA)目当ての日本人ファンが殺到、韓国メディアが「(江陵市は)“羽生特需”を享受している」などと報じている。
五輪フィギュア種目のチケットは、最高で55万ウォン(約5万5000円)にも上るが、公式練習のチケットは3万ウォン(約3000円)と廉価。このため、朝鮮日報(電子版)によると、13日の公式練習には日本人のファンだけで数百人が会場に入り、ジャンプやステップなどの一挙手一投足をカメラに収めたという。
「公式試合でもない練習時間なのに、これだけ大勢の観客が入ったのは初めて見た」。ボランティア・スタッフも、驚きを隠せない様子という。
こうした熱狂的なファンは当然、五輪会場内外でカネを落とす。
朝鮮日報は、12日から羽生の試合日を含む6泊7日の旅程に、ある日本人主婦が約65万円もつぎ込んだと報道。
江陵市の飲食店なども「羽生特需」を享受しているといい、市内の焼肉店ではここ数日、日本団体客100人を受け入れるなど大盛況という。
江陵市は五輪期間中、同市を訪れる日本人の団体観光客を5000人、個人を含め1万人以上と見込んでいる。
日本人のカネでしばらく潤い続ける江陵市。ネット上では、「韓国政府は(五輪が開催されている)江原道を積極的にPRしてこなかった」と、自国の政権を批判する声も出ている。
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