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世界選手権代表へ内村航平熱い思いを語る!
「NHKのプロフェッショナル仕事の流儀」内村航平選手の特集がありました。その中で昨年のケガからの苦しいリハビリや若い世代の台頭など、様々なことを語りました。世界選手権の代表選考を兼ねるNHK杯もありますし、内村航平選手の仕上がり具合が来なるところです!
昨年10月モントリオールでの怪我
2017年10月3日日本体操協会から、現地カナダでの診察の結果、左足の前距腓(ぜんきょひ)靱帯の不全断裂で全治2〜3週間と診断されたと発表しました。
「前距腓靭帯」「不全断裂」といった聞き馴染みのない言葉が並ぶが、一体どんなけがなのでしょうか?
日本整形外科学会によると、「前距腓靭帯」は足首の外側に位置する靭帯。捻挫のほとんどは足首を内側にひねるのが原因で、この靭帯を損傷するケースがもっとも多いということなので平たく言うと左足首の捻挫になります。
つまり、内村選手のけがは、左足首を内側にひねるなどして負担がかかったことで、外側の靭帯の一部が切れたという症状とみられる。
病院での磁気共鳴画像化装置(MRI)やレントゲンに検査の結果、骨に異常はなく、手術も必要ない。同協会の水鳥寿思・男子強化本部長は、「(予想より重傷ではなく)ほっとしている。もう少しかかると思っていた」と話していました。
しかし、実際のところ完全な状態に戻るには長い時間がかかり、現在も復活途中であることが見て取れます。
誰も勝利を疑わなかったモントリオール
それまでの大会で、オリンピック2連覇、世界選手権9連覇、40戦負けなしの絶対王者では当然だったかもしれません。しかし、内村選手は、個人総合2種目の跳馬で、着地の際に左足を負傷しました。次の平行棒の演技に臨んだが、足への負担が大きく、その後の種目を棄権し、引き続きチームに帯同することになりました。
本人は、エースの役割を白井健三選手に託し、見事白井健三選手が優勝したシーンは今でも覚えています。内村航平選手も、自分は怪我をしたが、健三が代役を果たしてくれてうれしかったという言葉が印象的です。オリンピックで団体を一番重んじている内村航平選手らしいコメントですね。
怪我の原因
一見成功したかに見える内村航平選手のリ・シャオペンです。跳馬が得意な選手でもなかなかできない高難度の技です、この技でけがをした原因を内村選手自身が語りました。
原因は、踏み切って手をついた後に体をひねり始めるタイミングが遅れたことだそうです。
普通の人から見たら全然わかりませんが、実際に若干のひねり不足があったために、左足に負担がかかり着地したときに「パキッ」と音がしたそうです。
そしてこの怪我をしてしまったことに対して、衰え強く感じたということでした。
王者であることを維持するため、高いレベルで少しの衰えも感じてしまう苦悩をかんじますよね。
復帰までの練習
復帰の第一戦は体操の種目別で争うワールドカップ(W杯)ドーハ大会でした。3月21日、昨年10月の世界選手権で左足首を痛めて以来、約半年ぶりの復帰戦となった内村航平せんしゅは、あん馬とつり輪の予選に出場した。残念ながらあん馬で落下するなどミスがあり13.233点。つり輪も14.366点で、翌日の跳馬で14・100点、鉄棒で13・433点となり、ともに残念ながら上位8人で争う決勝には、進めませんでした。跳馬では1本目で予定した演技の難度を下げ、鉄棒ではミスが出たりと復帰初戦は調子が今一つだったようです。
しかし、私は正直大会に出てきてくれただけでもほっとしました。ストックな内村航平選手であれば、そのうち元の姿を取り戻すのではないかと、ただ妄想しているだけだったんですが・・・
実際にリハビリを行っている中で衝撃の真実が明らかになりました。
怪我の最中密着取材を受ける
去年10月から始まった密着取材の初日。内村航平選手に挨拶に伺った時のことです。
一見クールで近寄りがたい雰囲気を醸し出すなか、恐る恐る挨拶すると「楽しみです」とこの笑顔。
これまでほとんど密着取材は受けてきませんでしたが、「体操の魅力を伝える機会になるならば」と特別に、半年にわたる取材が許され多ということです。
その通り、実際に足を怪我していてもできる、子供への体操指導など体操の普及活動に熱心に取り組む内村航平選手の姿が映し出されていました。「逆立ちしか見せれなくてごめんね」と怪我をしていながらもできることをやっていく姿勢に、体操愛を感じます。
普段の厳しい練習
筋トレは、しない
いわゆる筋トレマシーンを使ったトレーニングを内村選手は一切行いません。普段の競技練習だけで鍛え抜かれた賜物です。この見事な肉体を作り上げた練習のストイックさといったら、さすが!の一言です。練習のはじめには、前転からの片足立ちを繰り返し、行っているのが印象的でした。基本中の基本をしっかりやるという基本重視の内村航平選手の練習への徹底ぶりがうかがえます。
つり輪での地獄の筋トレ
頭から爪先までを水平に保つつり輪の練習、技の名前でいうと「水平支持」全身の筋肉を最も酷使するトレーニングです。私は、体操をかじったことがあるのですが、3年間やってもきれいにできることは、できませんでした。
その厳しい運動をコーチから「5秒」と言われれば「なんで?10秒」と即答。「もう終わり」と言われても「ラスト1回!」自分に対しての内村航平選手のどSぶりがうかがえます。やはりこれぐらいでないと絶対王者には、なれないんですね。
さらに、跳馬の練習では、両足に4キロの重りをつけての跳躍を繰り返します。
ひとつの練習が終わる度に、「あぁーー」という鈍いうめき声をあげ、マットに倒れ込む光景が繰り返されます。それを一日5時間、週5回。トップ選手のなかでもその練習量は圧倒的だといいます。
練習の手本はあの有名選手
中高時代の内村選手は、同年代のなかでも決して飛び抜けた選手ではありませんでした。
実際に大会ではかなりミスをしていまいち成績は振るわなかったそうです。
「体操選手にも才能型と努力型がいる。自分は間違いなく努力型の選手」
そういわせるきっかけになったのは、「冨田洋之」選手です。
アテネオリンピックで28年ぶりのオリンピック団体戦金メダルを勝ち取った時の最後の演技者で有名な冨田選手です。
内村航平選手は、富田選手の練習風景を見て、失敗したところを何度も何度も繰り返しやる泥臭い体操に感動して、今に至ると語っています。特に、6種目を通して演技をして、疲れている状態でこそ、美しく失敗をしないという現在のスタイルに至ったのは冨田選手の影響が大きかったようです。
自分自身の壁に挑戦
内村航平選手は、ケガからの復帰を印象付けるため新たな技にも挑戦しています。
その技は、ブレッド・シュナイダー・・・
ドイツのブレッド・シュナイダー選手が鉄棒で初めて発表したH難度の技です。
ブレッドシュナイダー
ブレッドシュナイダーは、習得すると内村選手の一番高い難度の技になります。
コールマンを一回捻る、鉄棒の上でバク宙をしながら2回捻って鉄棒をキャッチするという技です。この技は、世界でも数人しかできないクレイジーな技です。練習では、鉄棒に顔が当たりそうになったりと危ない場面も何度か見られました。
技の難しさから、今までのわざでは見えていた鉄棒を回転の速さなどから見ることができないという、恐怖と闘わなければならないため、なかなか鉄棒をつかむことができない様子でした。
最終的には成功させrことができましたが、まだ安定していないようで大会では、使っていません。NHK杯では、やるのかも楽しみなところです。
内村航平選手のブレッド・シュナイダー
体操に対する愛情
取材中意外な言葉が飛び出しました。「体操を愛してますけど、全部好きってわけじゃないんですよね」。
体操は、一日でもサボれば筋肉の反応が鈍るという過酷な世界。わずか数秒の技を完成させるのに一年をかけるのもザラ。地道な鍛錬を繰り返す毎日に嫌気がさすこともあるといいます。
しかし内村選手は
「結婚もそうですけど、いいとこと悪いこと踏まえてその人と一緒になるわけじゃないですか。体操のいいとこと悪いとこひっくるめて大好きというか。大好きじゃ収まらないんですよ。道を究めるというのはそういうことだと思います」と話します。
自分は、仕事の嫌な面をも愛せているか。そういう愛があるからこそ、技に対する恐怖や、自分自身の壁を乗り越えていけるんでしょうね、学ぶことしかないメンタリティーですね!
体操界初のプロ選手に転向した内村選手の活動
2016年12月に体操界初のプロ選手に転向した内村選手。決断に至った最大の理由は「体操の魅力を後世に伝えたい」という思いからだったといいます。
練習の合間に体操教室や講演会に飛び回る多忙な毎日。
なかでも、内村選手ならではの活動が少年誌に掲載されている体操マンガの監修です。
体操マンガの金字塔、『ガンバ!Flyhigh』(原作はロサンゼルスオリンピック・鉄棒の金メダリスト、森末慎二さん)を幼少期に読み、体操にのめり込んでいった内村選手、実際に漫画でやっている技をできているところがすごいですよね。
その作者の菊田洋之さんと共に、次世代に体操の魅力と奥深さを伝えるエンターテイメントマンガを制作中です。
内村選手の唯一の趣味はマンガを読むこと。(一番好きなマンガは『北斗の拳』)二ヶ月に一度の打ち合わせの時は、ストーリーのアイディアを話し、その勢いは止まらないようです。早く読みたい!
「体操って触れる機会がないじゃないですか。入り口はなんでもいい。ゆくゆくは小学校の体育館に跳馬とか平行棒とか置いてもらえるような活動もしていきたい」
現役選手でありながら、後進の育成にも力を入れる、素敵なここ掛けですね!
NHK杯への意気込み
4月29日に決勝戦が行われた体操・全日本選手権。10連覇中の内村選手が3位となり、ついにその記録が途絶えました。優勝した19歳の谷川翔(かける)選手や“ひねり王子”こと、白井健三選手の台頭で、「ついに世代交代?」という声も出始めています。
「世代交代は否めない。だけど譲る気はない」
取材の終盤、内村選手は私たちに力強く言い放ちました。
内村選手が出場する次の大会は、5月20日に開かれるNHK杯。全日本選手権とNHK杯の合計点、上位二名に与えられる世界選手権への代表の座を手にすることができるのか。
王者・内村選手の底力が見られるのか。大注目です。
個人的には、宮地選手の鉄棒も期待してます。
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